磐梯町議会のデジタル化の進み 〜議会のDXは議員のなり手の可能性を広げる〜
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磐梯町議会のデジタル化の進み 〜議会のDXは議員のなり手の可能性を広げる〜

磐梯町デジタル変革戦略室、DX推進プロジェクトマネージャーの星です。
毎週記事を公開しているね!と最近お声かけいただくことが多くて嬉しいです。磐梯町はたくさんのチャレンジをしているのでご紹介したいネタが尽きません。

さて、今回は「議会のDX」がテーマです。
磐梯町の自治体DXを推進するには、町民の代表である町議会のご理解なしに進めることができません。今回は、デジタル変革戦略室の設置の準備と並行して、町が町議会と進めてきた「議会のDX」について紹介します。

議会のDXのプロセス

磐梯町の議会のDXのプロセス)
2019年10月11日 議員全員協議会にてオンライン会議システムを活用してDXについて勉強会を開催
2020年 3月 5日 議員全員協議会にオンライン会議システムを活用して「デジタル変革戦略室」について説明を実施
2020年 4月27日 オンライン会議システムを活用して地方議会のオンライン開催についての取り組みを開始(議長指名によりデジタル変革検討委員会を設置5名)
2020年 5月11日 第1回 磐梯町議会デジタル変革検討委員会を開催
2020年 5月15日 第2回 磐梯町議会デジタル変革検討委員会を開催
2020年 5月26日 磐梯町議会のオンライン開催等に向けた提言書を議員全員協議会で承認
2020年 6月 9日 6月定例会にてオンライン常任委員会開催(試行運用)

大まかに言うと、下記のステップを踏んでオンライン常任委員会の開催まで持っていきました。
①町議会の皆さんにデジタルツールに実際に触れていただく機会をつくる
②CDO(最高デジタル責任者)からデジタル変革戦略室の構想について説明し、理解をいただく
③町議会の中にデジタル変革検討委員会を設置し、障壁をクリアする
④オンライン常任委員会を開催!

磐梯町議会は、磐梯町役場の組織ではなく、別組織になります。検討委員会の主導は町議員のみなさんが行い、磐梯町デジタル変革戦略室はサポートとして入らせていただきました。本議会の開催は法律によって実現できていませんが、常任委員会についてはオンラインで開催するまでに至っています。

議会3

磐梯町議会のオンライン開催の論点

町議会のオンライン化をすすめるための論点として、磐梯町では下記の4つを挙げて検討しました。それぞれの検討、内容について、今回記事の中で紹介していきます。

①地方自治法と磐梯町議会会議規則の見直し
②議場とデジタルデバイス等の環境整備
③議員のデジタルリテラシーの向上
④その他の論点


①地方自治法と磐梯町議会会議規則の見直し

前述の通り、地方自治法の関係で、議会は実際に集まって参加する開催が義務付けられています。そこで、磐梯町議会は2019年12月定例会において「地方自治法改正に向けた意見書」を提出することを採択し、同月に国の関係省庁へ意見書を提出しました。
本議会のオンライン開催ができるようになるには、法律を変えなくてはいけないため非常に時間がかかります。それまで何をしなくてもいいのか、といえばそうではないと磐梯町は考えました。
そして、オンライン化できるものからオンライン化していこうということで、検討を進めたところ、委員会は「磐梯町議会会議規則」の変更で開催が可能であることがわかりました。ちょうど新型コロナウィルスが中国で発生したとニュースで流れるようになった時期です。そこで、感染症の蔓延と災害の発生を見据えた、オンラインで委員会が開催できるように対応していきました。


②議場とデジタルデバイス等の環境整備

デジタルデバイスの保有状況は、議員の皆さんの環境によっても異なります。そこでデバイス等がない議員の皆さんのサポートをするべく、タブレットの貸し出しを行いました。当時、議会向けに議会資料の電子化を行うためのクラウドサービスを提供する東京インタープレイ(株)さんのペーパーレス文書共有システム 「SideBooks」をトライアル導入させていただく中で、東京インタープレイさんにデジタルデバイスをお借りし、そちらを議員の皆様に貸与する形で委員会の開催を行いました。
その間に磐梯町の方でも予算化してタブレットを購入し、町議員のみなさんに貸与しています。
現在も、町議会資料は「SideBooks」にアップされ、ペーパーレス化が進み始めています。


③議員のデジタルリテラシーの向上

もちろん、デバイスがあればオンライン化ができるわけではありません。
デジタルツールには慣れが必要です。町民、町議員の皆さんのペース/悩みに合わせて進めていく必要があります。
そこで、磐梯町デジタル変革戦略室では議員の皆さんに対して、タブレット等のデジタルデバイスの扱い方のサポートを行いました。

委員会のオンラインでの開催

オンライン委員会2

タブレット端末操作研修会

磐梯町サイドブックス


変わる町議会

デジタル変革検討委員の方の中には、70歳を超える町議員の方もいらっしゃいます。最初のサポートこそデジタル変革戦略室でしたが、議員のみなさんは、実際に自分で使ってみると便利であることを実感され、こんなふうに活用できないか?と自発的にアイデア等を出してくださるようになっています。また、議員さん同士で有志のオンラインMTGを開催したり、活用が進んでいます。

もちろん、課題が全くないわけではりません。活用していく中で、SideBooksで資料を確認しながらオンライン会議をする場合は、資料を見るか、参加者の様子を見るかの二択になってしまう、という意見も出ています。SideBooksはパスワードさえあればご自宅のパソコン等からも資料を開くことができるので、環境等の整備も今後も検討していきたいと思います。


終わりに〜議会のオンライン化は議員のなり手の可能性を広げる〜

余談ですが、こうした新しい取り組みをするにあたって、町議会のほうから反対が出なかった、ということも、磐梯町のDXを加速できた要因の1つだと考えます。

小さな町の議員は過疎化だけでなく、議員のなり手も少なくなりつつあります。こうした議会のオンライン化が進めば、子育て中の方や障がい等がある方など、多様な方が議員のなり手になっていただける可能性が広がり、誰一人取り残さない共生社会の実現につながっていくものと考えます。

ぜひ、こちらも本議会のオンライン開催につなげていけるように、引き続き国に対しても提言を続けていきたいと思います!




ありがとうございます!ぜひ、磐梯町にお越しください〜
福島県磐梯町の公式noteです。全国に先駆けてデジタル変革戦略を掲げ、デジタルも手段とした「誰ひとり取り残さない共生社会」の実現に向けてのチャレンジについて、失敗や課題も含めてお伝えします。お問い合わせはHPよりお願いいたします。